ブラジルから来た少年が教えてくれた事

木曜にブラジルから来た少年と呑みに行った時
二人で話した中で心に残った事

オイラが「日本の生活で大変な事は何？」って聞いたら
彼の答えはこうだった
「言葉の壁も大変だけど、日本人の心の壁が高いのが大変。
日本に来て出来た友達はほとんどが欧米人で
日本人の友達はなかなか出来ない。
日本語を学ぶ為に日本に来たのに英語を使う機会の方がはるかに多い。
でもそれは日本人の謙虚で礼儀正しい文化である事は
理解しているし尊敬している。
ただ欧米人だと電車で隣の席に座っただけでも話しかけてくるのに
日本人だとそういう事は無い」

たしかに、日本人同士でも隣の席になったぐらいで話なんかしない
外国人に対してだったら尚更だろう。
でも前にロンドンやニューヨークに行った時には
エレベーターの中で一緒になった人は必ず話しかけてきたものだった
エレベーターの中で気まずい沈黙になるのも日本特有みたい。
特に南米のブラジルの様なラテン気質だと
日本文化は対称的に感じるのかもしれないね。

オイラが「日本に住んでるブラジル人の友達は居る？」
って聞いたらショッキングな答えが返ってきた。
「日本に住んでいるブラジル人はたくさん居るが友達になった人はいない。
大半のブラジル人は出稼ぎに日本に来ていて
地方都市の工場で働いていいる
彼らは一日14時間ぐらい働いていて休みもほとんど無いから
友達としての付き合いをする時間が無い」
過酷で低賃金な労働力として外国人が使われ
その反面日本人には雇用が行きわたらなくなっている
歪んだ社会構造が垣間見えて複雑な気持ちになったよ・・・

逆にオイラが質問されて答えに困ってしまった質問が
「日本の文化では何が好き？」
オイラはとっさに「剣道」って答えた。
学生時代剣道部だったからあながち嘘ではないけれど
でも自分の好きな日本文化が剣道なのか？
と言われれば、たいして関心を持っていないのが正直なところだ。
もう剣道と無縁の生活を過ごして26年も経っているじゃないか。
とっさに聞かれた日本の文化に対して
他に何も思い浮かばなかっただけの事だ。
これって結構残念な事だなって思ったよ。

あとはかなり意外だったのが、サッカーの話題をしたら
「サッカーには興味が無い。
多くのブラジル人はサッカーに興味が無いんだけど
世界的に有名な選手が多いせいで
ブラジル人は皆サッカー好きだと思われる事が多い」

同様にブラジル人はサンバを踊るように思われているけど
ブラジル人でもリオデジャネイロにサンバを踊る人が居る
ぐらいにしか思って無い。って言ってた
日本人が皆、歌舞伎をやる訳じゃないのと同じなんだよね。