ブラジルから来た少年

ちょっと良い話しちゃうよ
泣いても知らないからね

もう10年ぐらい、むかーしの話
ICQっていうインスタントメッセンジャーのハシリが普及しだした頃
オイラもPCに入れてはみたもののサッパリ使っていなかった。
そんなある日"カッコー！"と知らんヤツから呼び出しが
普段なら知らんヤツなぞ相手もしないのに、
たまたまその時はオイラと同じファーストネームだったのが気になり
相手をしたのがブラジル人の12歳の少年
ロクに言葉も通じないんだが
子供なのでなんとなく断るのが可哀想で
お互い稚拙な英語で話し始めた。

両親が2ヶ月帰ってこないから
祖父の家に居るんだー・・・とか言うもんだから
なんか可哀想で相手せざるを得ない状況だったりするわけだが・・・
で。数回そんなやりとりがあり
ブラジルってどんなとこ？日本てどんなとこ？
見たいな話題をしていたんだ。
当時はオイラは単身赴任の駐在員で韓国と日本を行ったり来たりしだした時期なので
韓国の話などもしていた。
スゴイ喜んでくいついてたんだよね。
でもオイラICQはほとんど使わない人だったので
PCが変わったときかなんかにICQ入れなかった事もあり
その後一切の接触が無かった。

5年過ぎたある日の事
OrkutっていうSNSの走りで
日韓友好コミュニティーの主催を始めた。
今でも続いてるけど2296人も居るし
ほとんど外人だしで全く管理できていないわけだが
日韓友好コミュだというのに圧倒的多数をブラジル人が占めている
意外な感じがするがブラジルは日系移民、韓国系移民が多いのだ
しかしその少年とココで再会することになる。
彼は17歳に成長していて、美人な彼女と
肩を寄せ合った写真で微笑んでいた。
12歳の頃、ひょんな事で知り合った日本人のオッサンから
聞いた日本の話は少なからず彼に影響を与えていたようで
彼は日本語の勉強をしているようだった。

ICQはお互い使わなくなっていたけど
MSNメッセンジャーを使ってのやりとりが再開した。
彼はオイラが英語を使うと嫌がり
可能な限り日本語でと頼んできた。日本語を学ぶ為なのだ
彼の日本語を教える生活が始まり1年が過ぎた

その後18歳に成長した彼から、大学に合格したと吉報が届いた
8/28からリオ・デ・ジャネイロの実家から上京し
ブラジリアの大学に通うと連絡が来たりした。

そこからまたしばらく彼とは疎遠になるんだけど
今日、また23歳になった彼から連絡があった
ブラジリアの大学を卒業後
今日、日本の文部化学省から奨学金申請が通ったらしく
10月から東京大学の修士課程の院生となるんだそうな！

おめでとう！

東京に着いたら会おうな！